第6章

そのブティックは、まさに私の想像通りだった。値段ばかりが高い服、気取った内装、そして高級な香水の微かな香り。麗香はカウンターの後ろに立ち、ディスプレイケースにジュエリーを並べていた。

ドアのチャイムが鳴ると彼女は顔を上げ、その表情にはっとした驚きの色が浮かぶのが見えた。

「森本さん」彼女は無理に笑みを浮かべて言った。「驚きましたわ」

「こんにちは、麗香」私は由香里をすぐ隣に伴い、一歩近づいた。「話があるの」

「もちろんですわ。何かご用でしょうか?」彼女はしらを切るつもりだったが、その肩に力が入っているのが見て取れた。

「まず、これを説明してくれるかしら」

私はガラス...

ログインして続きを読む